新潟県令和2年実施教員採用試験問題(数学科)解答・解説

問題

平面上の \(\triangle\)\(ABC\) と任意の点 \(P\) に対し, ベクトル方程式 \(\vec{PA}・\vec{PB}=-\vec{PA}・\vec{PC}\) はどのような図形を表すか。

注目ポイント!

○○方程式と出た場合

⇒

解答への第一歩

右辺を「0」になるように方程式を整理する


解説

ベクトル1

ベクトル方程式 \(\vec{PA}・\vec{PB}=-\vec{PA}・\vec{PC}\) を整理する。

\(\begin{eqnarray} \vec{PA}・\vec{PB} &=& -\vec{PA}・\vec{PC} \\ \vec{PA}・\vec{PB} + \vec{PA}・\vec{PC} &=& 0\\ \vec{PA}・\left(\vec{PB} + \vec{PC}\right) &=& 0 \end{eqnarray}\)

ここで\(\vec{PA}\) と \(\left(\vec{PB} + \vec{PC}\right)\)(下図の赤いベクトル)の内積が0だと分かる。

ベクトル2

ベクトルの垂直条件よりこの2つのベクトルは垂直である。

また、 \(\left(\vec{PB} + \vec{PC}\right)\) の終点を点Dと名付けると, \(\triangle APD\)は直角三角形となる。
ベクトル3

このとき, 点Pは線分ADを半分にする点を中心とした円周上を動くから, その点をOとすると, 下図のような図形を表している。

ベクトル4

以上より、このベクトル方程式が表している図形は, 点A と 点D をつないだ線分の半分の点Oを中心とし,
円周上に点A,P,D を持つ円を表している。


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